溶連菌感染症

溶連菌感染症とは?大人にもうつります!

溶連菌感染症とは?大人にもうつります!

溶連菌感染症は、A群β溶連菌への感染が原因で起こります。原因となるA群β溶連菌には、いくつかのタイプが存在するため、複数回(ときに4~5回)感染することもあります。
のどの痛み、38℃以上の高熱、全身倦怠感などの症状が見られます。唾が飲み込めないほど、のどの痛みがひどくなるケースもあります。その他、舌がイチゴのように真っ赤に腫れたり、全身に赤い発疹を伴うこともあります。
家族間の感染率は、20~60%にのぼるため、お子さまが先に診断を受けた場合、その後ご家族に感染させないよう、十分に注意しなければなりません。自宅でもマスクを使用し、手洗い・うがいを徹底しましょう。

溶連菌感染症の症状と潜伏期間

溶連菌感染症の症状と潜伏期間

風邪と似た症状が現れますが、咳や鼻水はほとんど出ません。

咽頭炎・扁桃腺炎

のどや扁桃腺が腫れ、扁桃腺に白いものがみられる症状が起きます。
また、のどの痛みが、唾を飲み込むと痛くなるほど強い痛みです。

全身の発疹

顔や身体(特に脇の下・下腹部)に、小さくて赤い発疹がたくさん現れます(発病1~2日目)。発疹はかゆみを伴うことが多いです。

口蓋のボツボツした出血斑

口内に赤くて小さな点状の出血斑が現れます。

舌にいちごのようなボツボツが出る

舌の表面が、イチゴの表面のようになります(発病2~4日目)。

皮膚がむける

他の症状が治まった後(5~6日目以降)に、手足の指先から皮膚がむけ始めます。

潜伏期間

潜伏期間は2~5日程度です。潜伏期は無症状のため、溶連菌に感染していることが分かりません。

溶連菌によって起こる可能性がある合併症

溶連菌感染症の発症後、中耳炎や気管支炎、リウマチ熱などを合併することがあります。
こういった病気の合併を防ぐためには、溶連菌感染症の治療におけるペニシリンの10日間内服が重要になります。

  • 中耳炎
  • 気管支炎
  • リンパ節炎
  • 副鼻腔炎
  • 急性腎炎

感染してから3~4週後にむくみや尿量の減少、血尿、蛋白尿、血圧上昇などの症状を引き起こす場合があります。発症した際は入院して安静に過ごしていただき、塩分制限や運動の制限を行います。

  • リウマチ熱

感染してから発熱や舞踏病、心炎、多関節炎、不随意運動、輪状紅斑、皮下結節などの症状が起きる場合があります。

溶連菌は自然治癒する?検査方法と治療方法は?

溶連菌感染症は、抗体がつくられることで自然治癒が期待できます。しかし、先述したような合併症を防ぐためにも、早期に検査・診断・治療を受けることをおすすめします。

検査

溶連菌迅速診断キット

綿棒でのどの菌を採取し、陽性・陰性の判定をします。結果は約15分で出ます。検査結果と症状から、診断します。
ただし、検査前に抗生物質を服用した場合、正確な判定ができないことがあります。

咽頭培養検査

綿棒でのどの菌の採取し、培養したのちに判定します。そのため、検査結果が出るまでに数日を要します。迅速検査とは異なり、たった数個の溶連菌さえ採取できれば陽性判定が得られます。
ただしこちらも、検査前に抗生物質を服用した場合、正確な判定ができないことがあります。

治療

溶連菌に効く抗菌薬を処方します。通常、ペニシリン系の抗生物質を10日間内服しますが、抗菌薬の種類によっては日数が異なることもあります。
1,2日で熱が下がり、のどの痛みも軽くなってきます。そして、発疹も3~4日で消えていきますが、皮がむけていくこともあります。

また、治療を行うとき、ご家庭での二次感染を防ぐためのアドバイスも行います。

感染後に学校や会社へ行くのはNG

感染後に学校や会社へ行くのはNG

溶連菌に感染したことが分かりましたら、感染リスクが高いため会社・学校は休んでください
抗生物質を服用し始めてから24時間以上経過したら感染力はなくなり、症状も2~3日ほどで落ち着きます。
出社・登校につきましては、職場・学校での規定に従って判断しましょう。

溶連菌感染症の予防方法

溶連菌感染症の予防方法

溶連菌感染症はうつる病気です。うがいと手洗いを心がけ、タオルやコップ、お箸などは感染者と共有しないようにしましょう。ご家族に溶連菌保菌者がいる場合は、家庭内で感染拡大するリスクがあります。もしご家族の中でのどの痛みや発熱など(特に保護者さまと高学年のお子さまの場合は発熱がなかったり、のどの痛みが軽かったりします)の症状を訴える方が出た場合、家族全員で受診し治療を受けましょう。

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